知識レベルの違いについて

うちの研究室は他のもう1つの研究室と合同でゼミをやっている
合同ゼミは各自の研究に関する論文を紹介するという形式なのだが、2研究室合同であるために研究分野が違い、分野では当たり前に使われている単語が分からないという問題で、なかなか論文の詳細を話すに至れなかったり話してもみんながあまり理解できないということが起こる

うちの研究室の社会人博士なんかはもろ研究分野が違うので、先日持ってきた論文紹介は分からない単語のオンパレードで全く付いていけなかった
それを話すと、「単語説明で発表終わっちゃうよ(汗」と言っていた

ある分野に関して詳しいとは、その分野に関する諸知識を一通り理解していないといけない
自分なんかはよく「常識がないよね」とよく言われる(笑
例えば僕は社会(地理・歴史)に疎くて旅行もあまり好きではないため、ある地名を言われてそれが何県にあるか全然分からないからだ、というかそもそもどこに何県があるかすら正確に分かっていない←
ただ、やはり自分が興味あることに関しては詳しいわけである

世の中の「分野」というのもは物凄く多くあり,興味は人それぞれなので、各自に興味のある(得意な)分野がある
学生の頃ははその中でも特に知っておくべきことを叩き込まれている
よく日本は「詰め込み」の教育なので暗記力や情報処理能力は鍛えられるが「思考力」「発想力」は低くて問題だ、的な話題が流布しているが
逆にいえば、最低限の知識もないのに「思考」も「発想」もあったもんじゃない、と思うが、それでも「思考力」「発想力」があれば「知識」などは後から何が入ってきても応用できるから、やっぱり「思考」「発想」に重点を置くべきなのかな?

話が逸れたが、各自興味は違うので、それを相手に伝えようと思っても相手はそれに関する知識はなくて(むしろ先入観の塊)だからこっちが相手にわかりやすいように、興味持ってもらえるように内容や話し方を工夫しないといけない
そこは高等教育を受けるすべての学生に求められている知識であろう

もう1つ問題なのは、自分が応用には詳しい一方で基礎に疎いという問題だ
例えば「僕は人工知能に詳しいです!」と言って、機械学習とかエージェントとかに関する知識は豊富にあったとしても、「人工知能に詳しいならパソコンにも詳しいしプログラミングもできるよね?」と言われてもそっちは逆に弱い、ということだ
まぁ人工知能が応用でパソコンやプログラミングが基礎ってのも語弊があるかもしれないけど、基礎に疎いというのは問題である
dめおこれも仕方ないとは思う、応用は目立つけど基礎というのは目に見えないという場合が多いからだ
金融工学に興味ある」と思って学び始めたところで、金融工学の背景には経済学ももちろん数学や物理の知識も必ず必要となるだろう
そういう知識なくして金融工学など理解することはできないのだ

何が言いたいかって、自分が興味ある分野があったら、その分野を学ぶのと並行して、その分野の土台となる諸知識も最低限学ぶ必要があるよね、それは無視しちゃいけないよ、ということだ
例えば自分なんか機械学習を学んではいるけど、プログラミングの知識は愚か、PCやインターネットの知識ですらほぼ皆無、「マザーボードって何ですか?」なんて言う学生がよくキーボード叩いてるよな、と思う

そういう諸知識も一緒に学んでいかなければいけない
今世の中ではT型(一分野に狭く深く、周辺分野に浅く広く)とかπ型が求められてると聞く
興味あることはいくらでも学べるといはよく言うけど、そればかりではいけないと思うし、色々なことに詳しくなるほど、得意分野にも更に精通できると思う

覚えるべきことは無制限にある

時間をうまく使いながら、どんどん物知りになっていきたい

でも本当の目的は知識の蓄積じゃなくて創造力の発展なんだけどね(死